イギリス留学 at KCL

英国キングスカレッジロンドンの戦争学部修士課程に在籍する予定の者です。

進学先決定の参考に: テスト一発vsエッセイ提出

一年間通年の授業の成績が最後の3時間の筆記テスト一発勝負で決まるのか、数か月前から与えられた課題についての数千字のエッセイで決まるのか、大学院での学び方はこれによってだいぶ変わってくるというのが僕の考えです。

これは大分前にKCLのMA War Studies に留学されていた方のブログ『ロンドン大学 留学日記』のこの投稿(https://snb03277.exblog.jp/4687728/)に同様の事が書かれていたので僕も補足として書いていこうと思います。

筆記試験は日本の大学入試とほぼ同じですので僕ら日本人ならば説明はあまり要らないと思います。社会科学、人文科学分野ではほとんどの場合、問題用紙に10個の問題が載っており、そこから3個選んでそれぞれ論文を書くというものです。試験時間は大学院なら3時間の場合がほとんどです。

エッセイの場合、学期の初めにすでにエッセイの課題が提示されるか、提出期限の3か月くらい前に教えられることが多いと思います。ミニ卒論みたいな感じでとらえてください。エッセイ執筆と卒論執筆は大体同じもので、文字制限と与えられた時間が変わるだけです。

これによって大学院での学び方にどんな違いが表れるのでしょうか?仮にですが、卒論の代わりに8月末に5時間に及ぶ『最終卒業試験』なる筆記テストが導入された場合を考えると分かり易いかと思います。

普通イギリスの大学院の場合は期末試験が5月下旬にあり、その後の3か月は授業が一切なく学生は皆卒論執筆に勤しみます。しかし卒論が無くなったので『最終卒業試験』に向けて夏の3か月、学生は日本の受験勉強の様な勉強を行う事になります。これまでの復習を中心とした勉強になります。事前に試験問題が分からないので広い範囲を網羅する必要があり、暗記の比重が高まります。論文執筆に比べると広く浅い勉強を求められる事になります。

これと同じように、授業の成績がエッセイか筆記テストかによって学生の学び方が変わると思います。エッセイの場合は一つの与えられた課題を数か月間自分の頭で考えて自分の結論を導き出す作業を求められるので、自立して研究を行う能力が養われると思います。ただ、エッセイだけだと授業内容を全て復習して理解、暗記を行う動機が全くなくなるので全体的な理解は低くなります。学生が専攻内容を全体的に理解するように促すためには筆記試験も有効なのではないでしょうか?

個人的意見としては、より学びの次元が上がるにつれて、広く浅い暗記中心の学びから、論文やエッセイ執筆能力を養う学びへと移るべきだと考えています。博士号を取得するにあたっても、数年間にわたり自分で研究を行ったうえで何万字もする博士論文を自身の研究の成果として提出します。数年間の猛暗記の末に2、3日間閉じこもって科挙の様な試験をするわけでは無いです。最高の学位である博士号がこの様な論文執筆を経て取得されることからわかるように、大学や学問側も論文執筆に価値を置いているのではないでしょうか?

志望校や進学先を決定する時にこのエッセイ提出か筆記試験かという点について考えるのは重要だと思います。大学ごとの特色が現れるので、一発筆記試験はかなりストレスがたまるので嫌な人はエッセイ提出が中心の大学を選べばよいです。

逆に暗記が得意な人は筆記試験中心のところの方が向いています。

僕が知っている限りではLSEは一年の最後の5月、6月あたりの3時間の筆記試験で成績が100%決まる授業が多数です。LSE志望者は自分で調べて下さい。

方法は以下の通りです。

1.http://www.lse.ac.uk/study-at-lse/Graduate/Available-programmesのページ下段のMSc - A-F, MSc G-M, MSc N-Zで修士コースがABCに載っているので自分の希望するコースをクリック。ここでは例としてMSc International Relationsを選択

2.http://www.lse.ac.uk/study-at-lse/Graduate/Degree-programmes-2020/MSc-International-Relations このページに飛ぶのでここでページ中段のProgramme Structure and coursesをクリックしてそこでFor the most up-to-date list of optional courses please visit the relevant School Calendar pageとあるのでSchool Calendar Pageをクリック。

3.http://www.lse.ac.uk/resources/calendar/programmeRegulations/taughtMasters/2019/MScInternationalRelations.htm この今年度の授業リストに行きつきます。この中から興味のある授業をクリック。試しにInternational Politics of the Middle Eastを見てみます。

4.http://www.lse.ac.uk/resources/calendar/courseGuides/IR/2019_IR419.htm このような授業の詳細ページの一番下にAssessmentと書かれています。ここにExamとあれば筆記試験、Courseworkとあればエッセイ提出という事です。

LSEの場合は以上の方法で全ての修士課程の全ての授業が筆記試験かエッセイか分かります。MSc International Relationsの場合は8割ほどが3時間の筆記テスト一発の様です。LSEは特にスパルタで有名で、このように筆記テスト一発で決まるので学生間でのストレスが半端ないらいです。さらに教授と学生の間に距離がありサポートが受けられないという意見をイギリスでよく耳にしますがこれは本当でしょうか、、

St Andrews志望の人はhttps://www.st-andrews.ac.uk/coursecatalogue/pg/latest/ ここで学部ごとの授業リストが見れます。そこにAssessmentと丁寧に書いてあるので分かります。

キングスカレッジロンドンの場合は?実は分かりません。僕も散々調べたのですが無理でした。しかし冒頭で紹介したKCLの日本人留学生の方のブログ(https://snb03277.exblog.jp/4687728/ )に、筆記テストの占める割合は50-75%と書いてあるので本当に助かりました。今はどうなっているのか分かりませんが、そんなに変わっていないといいです。

オックスフォード大学とケンブリッジ大学は相変わらずこういう事を全く載せていません。そんな細かいとこ書かんでも志望する学生は大量にいるからでしょうか。

進学校を決定する際の参考になれば幸いです。